新うきさと通信 

三重県の山里から

2020-01-01から1年間の記事一覧

    増える子どものような大人

共通点は「ことぱ」の貧困 子どものような大人が増えている。あるコメディアンは「大人の中2」と喝破した。頭の良し悪しや学業成績には関係なく、「精神」が幼いのだ。共通点は「ことば」の貧困。たとえば、こんなことを平気で口にする。それが人を生かし、…

 荒れ放題の旧墓地・ビールの返品

「どうせ、他人の…」 「松阪市の軽井沢」とも呼ばれる標高330㍍の山里に広がるうきさと地区。その一角にある柚原町の旧墓地が荒れ放題になっている(写真上)。 現場は国道166号の辻原町と津市美杉町(旧美杉村)を結ぶ県道29号の山裾にある。墓石は名を刻ん…

      標高330㍍の風景

汲み取り 5月。デイ・サービスのらくらくセンターで昼食をすませ、同じ館内の住民センターへ立ち寄った。用があったわけではない。公民館長の斎院が目尻を弛め、応接ソファーへ手招きしてくれた。滅多にないことで、含意を伺わせた。 「甚吉がな、畑に糞尿を…

      標高330㍍の風景

借りたのは、どっち? (1月15日付からのつづき) 翌月、甚吉を訪ねた。築50年ほどの民家を移築して30年になるという平屋の格子戸が開き、つるりと光った頭が朝の陽ざしを照り返した。 「何の用や」 「住連協の名前は出してへんて、斎院は言うてるで」 「確…

      標高330㍍の風景

借りたのは、どっち? 8月末の夜、ラジオを聴いていた。ベランダで人の気配がし、カーテンを引いた。蒼い月灯りを浴び、甚吉が突っ立っている。窓を開く。へっへへ。いつもこうだ。ほかに嗤い方はないのか、この男は。 「何の用や、こんな時間に」 「へっへ…

     標高330㍍の風景

右も、左も、前も、後ろも…スギ、ヒノキ、タケでむせ返る標高330㍍の山里の集落で綾なす風景のかけらを拾い上げる。 た・す・け・て・く・だ・さ・い いつものように、ウォーキングに出た。夜8時すぎ。漆黒の闇を縫う幅3㍍ほどの舗装した旧道。古民家から…

      ある眼科医への手紙

医療事故が絶えない。原因は医師の「技量」にあるのではなく、「人格」にあるのではないか。筆者(新うきさと通信発行人)は3年前、松阪市内の眼科医で受診した際、思いがけない体験をした。以下は、その医師に宛てた意見書である。(本稿は2018年1月発行の…

 真っ先に行政へ報告を―住民協の「問題」

未然防止へ全地区で総点検を 「 住民自治」と「市長による認定」という両立できない矛盾を抱えた松阪市の住民協議会。その一部で起きた「問題」についての隠蔽体質は昨年12月30日付で報じたが、行政側へは「事実」を1年以上も報告されていなかった。 問題が…

「税金を野ざらし」―放置された獣害防護柵

どうする松阪市ー醜い景観破壊も イノシシやシカなどの獣害から作物を守るための防護柵(写真上)が耕作をやめた後の田んぼや畑に放置されたまま3年余り経つが、うきさと地区の住民の一部からは「税金を野ざらしにするようなもの」と、交付した松阪市が有効…

条例から矛盾が露わ…松阪市の住民協議会

「行政がやるべきことなのに」 松阪市の43の小学校区にある住民協議会が5月で創立満10周年を迎える。文字面からは「住民の、住民による、住民のための」自治組織のようだが、実際はどうか。ここへきて、その取り繕いの矛盾が端無くも市が制定した条例から露…